CODとは?CODMnとCODCrの違いと総量規制【基礎知識】
酸化剤を使って水の汚れを表すCOD。日本の公定法と欧米で標準的な方法の違い、BODとの違い、総量規制での扱いを解説します。
COD(化学的酸素要求量)は、Chemical Oxygen Demandの略で、水の汚れを表す指標の一つです。水中の有機物などを酸化剤で酸化するときに消費される酸化剤の量を、酸素の量に換算したものです。単位はmg/Lで表します。 ■有機物だけを測っている? CODは有機物のおおよその目安として使われる一方、2価の鉄や亜硝酸塩などがあると、それらの量も測定値に含まれます。有機物の量そのものを量っているわけではない点に注意が必要です。 ■同じCODでも比べられない?! CODには酸化剤に過マンガン酸カリウムを使う方法と、重クロム酸カリウム(二クロム酸カリウム)を使う方法があり、酸化剤の種類、温度、反応時間などで酸化率が異なります。そのため、前者のCODMnと後者のCODCrの値は、そのまま比べることができません。 ■測定方法を確かめる 海外のデータや文献の値と比べるときは、どちらの方法で測った値かを確かめる必要があります。まずはお気軽にご相談ください。
基本情報
■日本の公定法はCODMn 排水基準の検定方法を定めた環境庁告示では、CODはJISの工場排水試験法(JIS K 0102)の過マンガン酸カリウム法で測ります。測定のおおまかな流れは、次のとおりです。 1.試料に硫酸と硝酸銀溶液を加える 2.過マンガン酸カリウム溶液を加え、沸騰水浴中で30分加熱する 3.しゅう酸ナトリウム溶液を加える 4.過マンガン酸カリウム溶液で滴定する ■温度と時間を守るのはなぜ? 水浴を95〜100°Cに保つこと(下がると反応が不足する)と、加熱30分を厳守することが留意点です。CODは、決められた条件で酸化したときの値だからです。 ■硝酸銀を加えるのはなぜ? 塩化物イオンの影響が大きいため、塩化物イオンの多い試料では当量より多い量の銀塩を加えます。 ■欧米で標準的なCODCr 欧米では、より酸化力の強い重クロム酸カリウムによるCODが標準法です。米国の方法の一つでは、二クロム酸の存在下で150°Cで2時間加熱します。
価格帯
納期
用途/実績例
■BODとの違いは? 1.BOD:好気性微生物が5日間で有機物を分解するときに消費する酸素の量 2.COD:酸化剤で酸化するときに消費する酸化剤の量を酸素に換算 BODは結果が出るまで5日かかりますが、CODMnの加熱は30分です。国の環境基準では、河川はBOD、湖沼と海域はCODで定められています。 ■総量規制ではCOD! 東京湾・伊勢湾・瀬戸内海では、COD・窒素・りんを対象に水質総量削減が行われています。指定地域内の日平均排水量50立方m以上の特定事業場には、濃度に排水量を掛けた汚濁負荷量の総量規制基準が適用されます。 ■400立方m以上は自動計測が基本? 環境庁告示では、日平均排水量400立方m以上の指定地域内事業場は、自動計測器の計測値から、公定法との関係で求めた換算式でCODを計算する方法を基本としています。計測器には、COD自動計測器のほか、TOC自動計測器や紫外線吸光度自動計測器などが使われます。換算式は、排水の性質が変わる場合などに見直します。まずはお気軽にご相談ください。


