井戸水の鉄分除去とは?鉄・マンガンの取り方【基礎知識】
汲み上げた直後は透明なのに、あとで濁ったり黒く色づいたりする。井戸水の鉄・マンガンの困りごとと、取り除くしくみを解説します。
井戸水などの地下水には、鉄やマンガンが溶けていることがあります。量が多いと、水の味や見た目、洗濯物や設備にまで影響が出ます。 ■透明なのに鉄が多い?! 酸素の少ない地下水では、汲み上げた直後に色や濁りがなくても、1Lあたり数mgの2価の鉄が溶けていることがあります。溶けている鉄は、塩素などで酸化されると溶けない形に変わり、濁りや着色の原因になります。見た目だけで判断しないことが大切です。 ■水道水の基準 水道水の水質基準は次のとおりです。 1.鉄:0.3mg/L以下(味と、洗濯物への着色を防ぐ観点) 2.マンガン:0.05mg/L以下(黒い水が出るのを防ぐ観点) 鉄の多い水には、マンガンも一緒に含まれていることがよくあります。 ■マンガンはごく少量でも黒くなる マンガンは、わずかな量でも遊離残留塩素で酸化されて黒っぽい二酸化マンガンになります。その色の濃さは、溶けていたマンガンの量の300〜400倍の色度になります。まずはお気軽にご相談ください。
基本情報
■溶けているか、粒になっているか? 鉄やマンガンが水に溶けているのか、すでに溶けない粒になっているのかで、処理の方法が変わります。 1.溶けない粒:そのままろ過で取り除く 2.溶けている:酸化して粒に変えてから、ろ過で取り除く ■塩素とマンガン砂の組み合わせ 代表的なのが、塩素を加えた直後に、マンガン砂を詰めたろ過器に通す方法です。遊離塩素がある状態でマンガン砂に水を通すと、溶けたマンガンが砂の表面で酸化され、取り除かれます。この働きを接触酸化といいます。 ■ろ過砂もマンガン砂のように働く! 塩素で除マンガンを続けると、ろ過砂がマンガンの酸化物に覆われて黒くなり、マンガン砂と同じ働きをするようになります。マンガンの酸化物があると、それが触媒になり、pH7付近でも酸化が進むためです。 ■除去方式はどう選ぶ? 濁りがなくマンガンを含む地下水なら、凝集沈殿は要らず、マンガン砂で接触ろ過する方法が向いています。酸化して粒にしたあとは、凝集沈殿とろ過を組み合わせるか、ろ過だけで取り除きます。
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用途/実績例
■0.02mg/Lでも黒い水に?! マンガンが0.02mg/L程度でも、配管の内側に皮膜ができ、それがはがれて黒い沈殿として出てくることがあります。析出した細かな黒い酸化物が配管の内側に付き、黒い水の原因になるのです。マンガンの水道水の基準は0.05mg/L以下なので、それより低い濃度でも起こりうる点に注意が必要です。基準値を下回っていても、配管の中で少しずつたまることがあるのです。 ■ふつうの浄水処理では残りやすい! 一般的な浄水の工程では、マンガンはほとんど取り除けません。そのため、障害のおそれがあるときは、効果の確かな除マンガン処理が必要です。 ■まず確かめたいこと 除鉄の設備が要るかどうかは、次の点を考えたうえで決めます。 1.含まれている鉄の量 2.溶けているか粒かといった存在の状態 3.その水を使う施設の状況 あわせて、除マンガンが必要かどうかも検討しましょう。鉄とマンガンは一緒に含まれることが多いため、両方の値をそろえて確かめておくと安心です。まずはお気軽にご相談ください。


