標準活性汚泥法とは?長時間エアレーション法との違い【基礎知識】
活性汚泥法のさまざまな方式の出発点、標準活性汚泥法。変法が何を変えたのかと、滞留時間・負荷の違いを比べます。
標準活性汚泥法は、最初沈殿池、反応タンク(曝気槽)、最終沈殿池で構成される、基本的な活性汚泥法です。「標準法」と略して呼ばれることもあります。 ■「標準」は規格という意味? 処理の流れだけでは標準法を定義しきれない、という指摘があります。そのうえで、多くの変法が生まれた大元の方式という意味での「標準」ではないか、と理解する見方があります。 ■英語名はCAS 英語ではconventional activated sludge(略してCAS)と訳すのが通例で、「従来の」に近い語感です。 ■下水処理場ではどれくらい使われている? 国内の下水処理場で600か所を超える導入実績があり、オキシデーションディッチ法に次いで多い方式です。処理能力1万立方m/日を超える処理場に限ると、シェアは約7割になり、規模の大きな処理場ほど標準法が選ばれていることがわかります。また、反応タンクの上流側を嫌気条件にする形が、糸状性バルキング対策として広く実施されています。まずはお気軽にご相談ください。
基本情報
■変法は何を変えた? 活性汚泥法の系譜をたどると、標準法から生まれた変法は、次のような切り口で整理できます。 1.負荷の条件:長時間エアレーション法など 2.曝気のしかた:テーパードエアレーション法など 3.流れ方:オキシデーションディッチ法など 4.流入のさせ方:ステップエアレーション法、回分式活性汚泥法 5.固液分離の方法:膜分離活性汚泥法(MBR) ■押し出し流れと完全混合の特長 流れ方では、押し出し流れにはバルキングの抑制、完全混合には急な負荷変動の緩和という特長があります。 ■数字で比べるとどう違う? 標準法と長時間曝気法(長時間エアレーション法)の代表的な値は、次のとおりです。 1.BOD-MLSS負荷:0.2〜0.4と0.03〜0.05kg/(kg・日) 2.曝気槽の滞留時間:約8時間と約24時間 3.設計上のDO:通常1〜2と3〜5mg/L 負荷を大きく下げる分、槽の容量が大きくなり、水がとどまる時間も長くなります。
価格帯
納期
用途/実績例
■長時間曝気法は何が得意? 低い負荷で余剰汚泥を内生呼吸により分解させるため、発生量を少なくできます。小容量の排水処理に適し、負荷変動に強く運転が比較的容易な方式です。 ■長時間曝気法の弱みは?! 一方で、汚泥の凝集性が悪く、条件により処理水質が標準法より劣り、建設費が高く広い設置場所が必要になります。放流先の規制が緩やかでないと採用しにくいという制約もあります。 ■変動の大きい工場で標準法を使うには? 乳業排水のように変動の大きい排水では、調整槽で排水の質と量を均一にしてから曝気槽へ送ることが望ましいです。余剰汚泥を好気性消化して減らす工夫がとられた例もあります。 ■段ごとにDOをそろえる工夫も! 押し出し流れの曝気槽で、各段のDOを一定に保つテーパードエアレーションにより、バルキングを防いでいる例もあります。 ■DO計や散気装置のご相談 トリイでは、DO計のメンテナンスや散気装置の更新についてご相談をお受けしています。まずはお気軽にご相談ください。


