開放式と密閉式の冷却塔、何が違う?【基礎知識】
冷却水を外気に当てるか、管の中に閉じ込めるか。蒸発する水が違えば、汚れや濃縮が起きる場所も変わります。
冷却塔は、空調用冷凍機など、熱を発生する機器から熱を受け取った水を外気で冷やし、再び機器へ送り返す装置です。冷やし方の違いから、開放式と密閉式に分けられます。2つの差は、機器を回る冷却水が外気に直接触れるかどうかにあります。そのため、開放式は「直接接触」、密閉式は「間接」の方式とも呼ばれます。 ■開放式は冷却水そのものを蒸発させる? 開放式では、冷却水を上から流し落とし、外気と直接触れさせます。冷却水の一部が蒸発するときに熱を奪い、残りの冷却水が冷やされるしくみです。 ■密閉式は管の外で水を蒸発させる? 密閉式では、冷却水は熱交換器の管の中を流れ、外気には触れません。管の外側に別の水(散布水)をかけて外気を当てると、散布水が蒸発しながら管の壁を通して中の冷却水の熱を奪います。 ■蒸発を使う点は同じ 密閉式も、蒸発の力を使う点は開放式と同じです。違うのは、蒸発するのが機器を回る冷却水か、別に用意した散布水かという点です。まずはお気軽にご相談ください。
基本情報
■なぜ開放式の冷却水は汚れやすい? 開放式では冷却水が外気にさらされるため、空気中のほこりやガスなどが冷却水に溶け込みます。また冷却水は、日射や酸素の供給、大気への開放、蒸発による有機物の濃縮などにより、レジオネラ属菌を含めて微生物や藻類が増えやすい環境になります。 ■濃くなるのはどちらの水?! 蒸発によって失われる水には溶けた成分がほとんど含まれないため、残った水に成分が濃縮し、スケールの付着や腐食が起きやすくなります。そのため、濃くなった水の一部を排出(ブロー)し、蒸発やブロー、飛散、漏れなどで減った分を補給水で補います。密閉式で蒸発するのは散布水なので、成分の濃縮が進むのも散布水の側です。 ■大きさと費用の差は? 密閉式は管の壁を隔てて間接的に冷やすため、開放式より塔が大きくなりやすく、費用も高くなります。一方で冷却水が汚れにくく、その分の保守の負担は軽くなります。逆に開放式は冷却効率が高く、構造も簡単なため、塔を小さく安価にまとめやすい方式です。
価格帯
納期
用途/実績例
■密閉式なら水の管理はいらない?! そうとは言えません。米国では、開放式も密閉式も水滴を含む空気を大気へ放出する設備として、基本的な運転・維持管理の手順を同じとしています。 ■レジオネラ対策は両方に必要 密閉式でも、散布水は外気にさらされながら蒸発し、溶けた成分が濃くなっていきます。日射や酸素の供給、有機物の濃縮という条件は冷却水と同じで、散布水も微生物が増えやすい環境に置かれます。そのため、散布水の水質の管理も欠かせません。米国では、殺菌剤の残留濃度を自動で監視・調整することも求めています。 ■どちらを選ぶかの目安 密閉式は、冷却水の汚れを嫌う設備に採用されます。一方、設置場所や費用を抑えたい場合は、開放式が候補になります。 1.冷却水の汚れを嫌う設備か 2.設置場所の広さと設備費 3.蒸発する水(冷却水または散布水)の水処理を続けられるか 当社では、冷却水や散布水の水処理、冷却塔の点検・清掃のご相談をお受けしています。まずはお気軽にご相談ください。


