入門:屈折率計 Brix計とは? 測定原理と選定・比較のポイント
比べて判断:品質の確保と、コストの削減を図るため、プロセス屈折率計に必要なこととは? 3年保証できる理由とは?
◆メンテナンスは必要ですか? 3年保証はついていますか? 屈折率計の検出部はプリズム(アントンパールではサファイア)が使われており、筐体は金属(主にステンレスなど)が使用されています。そのシールに交換が必要なOリングを使用している場合、年に1,2回のメンテナンスが必要です。メンテには毎年数十万のコストが発生しますし、生産設備を止める必要も出てきます。 アントンパールの屈折率計はノーメンテナンスのため、連続して測定を続けることができ、また、3年保証を実現しています。 ◆EHEDGに準拠していますか? 食品製造における衛生管理に対して HACCP(ハサップ)の実行にはEHEDG(イーヘッジ)について十分な認識が必要なことはご存知でしょうか? HACCPは単独で成立するものではなく、GMPが前提になります。食品生産設備の衛生性に対して、GMPの要求を具体的に示しているのが、今日の国際基準となっているEHEDGのガイドラインです。 果汁、清涼飲料、シロップなどを含む食品製造でBrix計を使用する場合、EHEDGに準拠していることは最低条件となります。
基本情報
◎測定原理 L-Rix インラインセンサは、卓上型の屈折率計と同様、臨界角に基づいて液体の屈折率を測定します。 測定プリズムはL-Rixと液体サンプル間の界面として機能し、光源でプリズムとサンプル液体の間にある境界層を照射します。角度により光線の一部は全反射し、他の一部は部分反射しますが、ほとんどは屈折して液体に入ります。この反射光をCMOS アレイで検出し、臨界角を測定します。この角度を使用して屈折率(nD で表す) を測定し、必要に応じて濃度を計算します。 ◎屈折率計の得意・不得意 屈折率計は溶液の濃度を測定します。測定部が平滑なデザインのセンサーが多く衛生的なデザインが可能です。また、多少の気泡や固形分の影響を受けずに溶液の濃度を測定することができます。 一方、固形分も含めた濃度の測定をしたいとき、スラリーの固形分濃度を測定したい時などは、密度計が最適かもしれません。アントンパールでは、L-Dens7400シリーズがラインナップされています。 また、プリズム部が接液するため、付着性の高いサンプルや、着色汚れの影響を受けます。事前にサンプルと測定原理のマッチングを確認しましょう。
価格情報
仕様によります。ご相談ください。 ※メンテナンスフリーのため、購入後のランニングコストがかかりません。
価格帯
100万円 ~ 500万円
納期
応相談
2か月程度
型番・ブランド名
L-Rix 5100
用途/実績例
Brix計、屈折率計として ◆清涼飲料(炭酸飲料、果汁飲料、お茶など含む) ◆牛乳、ヨーグルト、乳飲料 ◆豆乳 ◆製糖 ◆食品 ◆抽出工程、ブレンド工程、反応工程のモニタリング ※Brix計を選定する際、測定値で制御実績が十分にあるか、確認が必要です。 制御に推奨されないセンサーもあり、注意が必要です。
詳細情報
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屈折率センサー L-Rix :溶液の濃度を測定します L-Rix 5100 屈折率 範囲 1.3100 ~ 1.5400 (0 ~ 100 % mass相当) 精度 nD ±0.0002 (±0.1 % mass相当) 繰返精度 nD ±0.0001 (±0.05 % mass相当) 光学素材 サファイア 検出器 CMOSラインセンサー、2048画素 光源 LED 589 nm 温度制御 自動温度補正、Pt-100内蔵 環境温度 -20~60 °C 工程温度 -20~+120 °C CIP/SIP 最高145 °C (30分間) 圧力範囲 100 mbar~16 bar (10 bar @ > 120 °C) 重量 約7 kg 接液材質 ステンレス鋼1.4404、PEEK、サファイア (Al2O3 – 99.997 %) 保護等級 IP65; IP67 / NEMA 6P
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密度センサー L-Dens:固形分を含む濃度を測定します
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音速センサー L-Sonic:超音波の伝達速度を濃度に換算します
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アントンパール社は、世界最高精度の振動式デジタル密度計を始め、粘度計、粘弾性測定装置(モジュラーレオメータ)、ゼータ電位測定装置、マイクロ波合成装置など様々な物性測定、分析機器の世界的メーカーです。 お客様の多岐にわたるご要望にお応えすべく、2009年2月日本法人を設立いたしました。 ショールームには、アントンパールの装置を豊富に展示しており、サンプル測定やデモンストレーションも可能です。 ユーザーセミナーや講師を招いてのアプリケーションセミナー、ウェビナーを随時開催しています。 固体、液体の物性測定や評価に関するご質問、お問い合わせ、デモ等ご要望がございましたら、ご遠慮なく、お問い合わせ下さい。