マイクロ波前処理装置の原理と上手な使い方
元素分析時などの前処理としてマイクロ波は、時間を節約し、工程を効率的に制御できるようにする効果的な加熱源として使用されます。
酸分解 酸分解は、最も一般的な湿式化学サンプル前処理技術です。濃酸またはその混合物を使用することにより、有機および無機サンプルのマトリックスを完全に破壊または溶解し、サンプル全体を溶解させることができます。続いて、元素または種の濃度は、AAS(原子吸光分析)、MIP-OES(マイクロ波誘導プラズマ発光分析)、ICP-OES(誘導結合プラズマ発光分析)、ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析)[2]などの適切な分析技術を使用して決定できます。 酸分解に最も一般的に使用される酸とその典型的な濃度は以下の通りです。 ? 硝酸、HNO 3(65%) ? 塩酸、HCl(30%?37%) ? フッ化水素酸、HF(40%?48%) ? 硫酸、H 2 SO 4(95%?98%) ? 過塩素酸、HClO 4(70%?72 %) ? リン酸、H 3 PO 4(85%) ? 過酸化水素、H 2 O 2(30%) ? 王水、HCl + HNO 3(体積比3:1) ? 逆王水、HCl + HNO 3(体積比1:3) ? ホウ酸、H 3 BO 3(約5%)
基本情報
酸抽出 酸抽出は酸分解に似ていますが、サンプルマトリックスを完全に破壊または溶解することはありません。酸抽出も典型的な環境アプリケーションです。サンプルマトリックスからの種の抽出には、強度の異なる酸(できれば、HClとHNO 3の (希釈)混合物(3:1、王水))を使用します。 速い加熱速度 マイクロ波を使用すると、電磁エネルギーの熱エネルギーへの変換が非常に効率的に機能し、非常に速い加熱速度が得られます。従来の加熱では、熱は外部から来て、対流によって反応混合物に入りますが、多くの場合マイクロ波はマイクロ波透過性の容器壁を通過し、分子ベースで反応混合物を加熱します。 瞬時のオンとオフ マイクロ波放射は瞬時にオン/オフできますが、従来の加熱ではできません。瞬時にオンとオフを切り替えるこの機能により、温度がオーバーシュートした場合は瞬時に加熱を止めることもできます。 ヒーターコアへの接触は必要ありません マイクロ波加熱の仕組みにより、加熱コアに直接接触する必要がなく、同じマイクロ波でさまざまな容器のサイズ、形状、および量を加熱できます。
価格情報
型式、仕様による
納期
型番・ブランド名
Multiwave シリーズ
用途/実績例
元素分析などの前処理 酸分解、抽出、濃縮、酸素燃焼、UV分解 加水分解 など…。
詳細情報
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取り扱い会社
アントンパール社は、世界最高精度の振動式デジタル密度計を始め、粘度計、粘弾性測定装置(モジュラーレオメータ)、ゼータ電位測定装置、マイクロ波合成装置など様々な物性測定、分析機器の世界的メーカーです。 お客様の多岐にわたるご要望にお応えすべく、2009年2月日本法人を設立いたしました。 ショールームには、アントンパールの装置を豊富に展示しており、サンプル測定やデモンストレーションも可能です。 ユーザーセミナーや講師を招いてのアプリケーションセミナー、ウェビナーを随時開催しています。 固体、液体の物性測定や評価に関するご質問、お問い合わせ、デモ等ご要望がございましたら、ご遠慮なく、お問い合わせ下さい。