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バルキングとは?汚泥が沈まない原因【基礎知識】

沈殿槽で汚泥が沈まず、上澄みと一緒にあふれ出す…その正体は、汚泥の中で増えすぎた糸状の細菌かも?

活性汚泥が沈殿槽で沈みにくくなり、上澄みと一緒に汚泥があふれ出す現象を「バルキング(汚泥膨化)」と呼びます。汚泥と水を分けきれなくなる、活性汚泥法におけるトラブルです。 ■なぜかさばって沈まない?! 主な原因の一つが、糸状性細菌の増えすぎです。糸状性細菌がフロック内外で増殖すると、すき間の多いゆるい塊になり、水を多く抱えます。糸が外へ伸びると、沈む途中でフロック同士が絡み合い、底で締まるのを邪魔します。まとまる力は残っていても、かさばって沈みきらないのです。 ■なぜ糸状性細菌が増えるの? 酸素やエサが少ない条件で増えやすいとされ、次のような変化がきっかけになります。 1.溶存酸素(DO)の不足 2.窒素・リンなど栄養分の不足 3.負荷が低すぎる・高すぎる運転 4.糖類の多い排水や、硫化物を含む排水の流入 ■沈みやすさを数字で追う 運転データを記録・整理し、管理の目安を決めておくことが大切です。SV30とSVIは、汚泥の沈みやすさを数字で表す指標です。まずはお気軽にご相談ください。

基本情報

■SV30の測り方 曝気槽の汚泥を1Lのメスシリンダーに取り、30分静かに置きます。沈んだ汚泥が占める体積の割合(%)がSV30です。沈みにくい汚泥ほど、30分たっても体積が大きいままになります。ただし、汚泥濃度(MLSS)が高いだけでもSV30は大きくなるため、数値だけで沈みやすさを決めつけないことが大切です。 ■SVIなら濃度の差を除ける! SVI(汚泥容量指標)は、汚泥1gが占める体積(mL)です。 SVI = SV30(%)×10,000 ÷ MLSS(mg/L) MLSSで割るため、濃度の影響を除いて沈みやすさを比べられます。一般に、150mL/gを超えるとバルキングの目安とされます。 ■上澄みが澄んでいても要注意 糸状性のバルキングでは、汚泥と上澄みの境目(汚泥界面)ははっきりしていて、上澄みも澄んでいるとされます。上澄みが濁るのは、フロックが細かく崩れる「解体」など別のトラブルの特徴です。SV試験では、界面の位置と上澄みの透明度をあわせて見ておくと、原因を考える手がかりになります。

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■原因別の対策 1.DO不足:曝気量の調整 2.栄養不足:窒素・リンの補給 3.負荷の偏り:調整槽を使った流入負荷の平準化、余剰汚泥の引き抜きによるMLSS濃度の調整 きっかけとなった条件を解消できれば、汚泥の沈みやすさは改善に向かいます。 ■凝集剤が効きにくいのはなぜ? バルキングした汚泥は、もともとまとまる力が高いため、凝集剤の効果はあまり大きくないとされます。沈殿槽に入れると一時的には効きますが、汚泥が曝気槽へ戻ると効きが落ち、添加量が増えがちです。アルミニウム系凝集剤ではリンと結びつき、リン不足で悪化するおそれもあります。 ■塩素剤で抑えるのはどう? 次亜塩素酸ナトリウムを加えて糸状性細菌を抑える対応も行われています。ただし、それだけではバルキングが解消しない例も報告されています。 ■どんな現場で起きやすい? 菓子やパン、果汁をつくる工場など、糖類を多く含む排水を活性汚泥法で処理する現場は、バルキングを起こしやすいとされます。まずはお気軽にご相談ください。

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