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粘性バルキングとは?ぬるぬる汚泥の原因と対策

糸状菌が少ないのに汚泥が沈まない?粘りを帯びて締まらない「粘性バルキング」の見分け方と、起きやすい排水を解説します。

粘性バルキングとは、活性汚泥が粘りを帯びて沈みにくくなる現象です。糸状性細菌が原因のバルキングとは、原因も見分け方も異なります。 ■糸は少ないのに沈まない! 顕微鏡で見ても、フロックから伸びる糸はあまり目立ちません。代わりに、分解しきれない多糖類やEPS(細胞外高分子物質)がたまって汚泥の粘りが増し、汚泥が散らばりぎみになります。その結果、沈殿槽で沈みにくく、沈んでもぎゅっと締まりにくくなるのです。 ■どんな排水で起きやすい? 糖類を多く含む排水を活性汚泥で処理するときに起きやすいとされています。窒素などが足りないと、多糖類の分解が遅れたり、栄養不足によりEPSが過剰生成されて粘りが出ると考えられています。清酒工場の排水処理では、糸状菌は少ないのに、曝気槽に粘りのある泡が出るバルキングが報告されています。 ■見分けるポイントは? 沈まないときは、まず顕微鏡で糸の多さを確かめましょう。糸が少ないのに沈まない場合は、粘性バルキングの可能性があります。流入水の窒素やリンが足りているかも、あわせて確かめてください。まずはお気軽にご相談ください。

基本情報

■糸状性バルキングとの違い 2つのバルキングを比べると、次のようになります。 1.糸状性バルキング:糸状性細菌が多い。汚泥界面ははっきりしていて、上澄みも澄んでいる 2.粘性バルキング:糸状菌は少なく、汚泥の粘りが増している どちらも汚泥の沈みにくさを示す指標(SVI)が上がるため、数値だけでは見分けにくいのが厄介なところです。 ■現場で気づくサインは? 次のような変化があれば、粘性バルキングを疑う手がかりになります。 1.曝気槽に粘りのある泡が出る 2.汚泥が散らばりぎみで、なかなか沈まない 3.沈んだ汚泥が締まらず、底でかさが減りにくい ■栄養のバランスを数字で確かめる 活性汚泥には、BOD:N:P=100:5:1の割合で窒素とリンが必要とされます。菓子製造の果肉ゼリーの排水では、この比が100:0.4:0.1と、窒素もリンも大きく不足していた例があります。流入水のBODと、窒素・リンの濃度を合わせて把握しておくと、不足に気づきやすくなります。

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■対策の基本は運転条件の見直し! 糖類の多い排水では、次のような見直しが、バルキングを防ぐ手として示されています。 1.窒素・リンの不足:不足分を添加し、バランスを整える 2.負荷:MLSS濃度を調整し、BOD-MLSS負荷を0.2〜0.4kgBOD/kgMLSS・dの範囲に保つ 3.酸素: 適切なDOを維持する 清酒工場の例では、窒素の追加や、バルキングを抑える薬剤による改善例が報告されています。 ■起きやすい現場 糖類によるバルキングを起こしやすいのは、菓子製造や製パン、果汁製造などの排水です。清酒工場でも報告があります。菓子製造の排水は製品によって性質がさまざまで、季節による変動も大きいとされます。 ■糸状性と取り違えない! 国の資料の整理では、糸状性バルキングには嫌気部分を設けるなど糸状性細菌を抑える手が、非糸状性(粘性)のバルキングには負荷の調整が、対処法として挙がっています。原因が違えば、効く手も変わります。まず顕微鏡で糸の有無を確かめ、原因に合った手を打つことが近道です。まずはお気軽にご相談ください。

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