RO膜(逆浸透膜)とは?しくみと用途【基礎知識】
塩類まで取り除き、ほぼ水だけを通すRO膜。自然の「浸透」とは逆向きに水を押し出して使います。
RO膜(逆浸透膜)は、水に溶けたイオンや小さな分子まで取り除ける、実用化されている圧力駆動膜の中でもっとも分離性能が高い膜です。海水淡水化や工業用水づくりなど、幅広い水処理で使われています。 ■浸透の「逆」とは? 水は通し、溶けた物質は通さない膜(半透膜)で純水と塩水を仕切ると、水が純水側から塩水側へ移ります。これが浸透です。塩水側に浸透圧と同じ圧力をかけると移動が止まり、それ以上の圧力をかけると流れが逆向きになって、塩水から水だけが押し出されます。 ■穴の大きさだけでは分けられない?! MF膜などのろ過膜は、穴より大きな粒子をふるい分けます。一方RO膜では、水は膜の素材に溶け込んで通り抜けますが、取り除きたい物質は溶け込めません。素材との相性の違いで分けているのです。膜の電荷も、除去に大きく影響します。 ■水は2つの流れに分かれる 膜を通った水を透過水、通らずに残った水を濃縮水と呼びます。供給した水がすべて透過水になるわけではなく、残りは溶けた物質が濃くなった濃縮水として出ていきます。まずはお気軽にご相談ください。
基本情報
■ほかの膜と比べると? 分離膜は、取り除けるものの大きさで分けられます。 1.MF膜(精密ろ過膜):約0.01〜10μmの粒子 2.UF膜(限外ろ過膜):分子量1,000〜200,000程度 3.RO膜(逆浸透膜):分子量350程度まで(低分子有機物やイオンまで除去できる) MF→UF→ROの順に、より小さな物質まで分離できます。 ■どこまで取り除ける? 塩類の除去率は、多くの製品で99%以上です。水道用の膜の規格では、食塩の除去率で海水淡水化用RO膜は99.0%以上、RO膜は93%以上と区分されています。 ■どれくらいの圧力が必要? 濃い側には、浸透圧を上回る圧力をかける必要があります。海水の浸透圧は約2.7MPa(約27kg/平方cm)とされ、海水淡水化ではそれ以上の圧力で水を押し出します。 ■素材と形 主流はポリアミド系の膜で、初期には酢酸セルロース膜が使われていました。膜をのり巻きのように巻いたスパイラル型が標準的です。 ■冬は水量が減る? 水温が下がると水の粘りが増し、同じ圧力では透過水量が少なくなります。
価格帯
納期
用途/実績例
■どんな現場で使われている? 代表的な用途は、次のとおりです。 1.海水淡水化 2.工場で使う工業用水・プロセス用水の製造 3.飲料水の製造 4.排水の回収・再利用 ■前処理が大切な理由 RO膜は、溶けた物質まで分けるほど目の細かい膜です。そのぶん、膜面に汚れが付着する「ファウリング」が起きると、水の通りが悪くなります。膜に入る前の水をきれいにしておくことが、安定した運転の土台になります。 ■塩素は手前で取り除く 主流のポリアミド系の膜は塩素に弱く、ポリアミド膜は残留塩素で劣化するため、塩素が残った状態で運転できません。そのため、膜の手前で重亜硫酸ナトリウムなどを使って塩素を取り除く方法がとられています。 ■導入前に確認したいこと どんな水を、どれくらいの量、どこまできれいにしたいのか。原水の水質、必要な水量と水質、水温をあらかじめ整理しておくと、前処理を含めた装置の検討を進めやすくなります。水温によって透過水量が変わる点も見込んでおきましょう。まずはお気軽にご相談ください。







































