アルカリ度とは?pHとの違いと管理【基礎知識】
pHだけでは分からない、酸に対する水の「粘り強さ」。それを数値で表したものがアルカリ度です。
アルカリ度は、水が酸をどれだけ中和できるかを表す指標です。水に溶けている主に炭酸水素イオンや炭酸イオンなどによる酸中和能力を、炭酸カルシウム換算の濃度(mg/L)で表します。 ■pHとは何が違う? pHは、その時点での酸性・アルカリ性の強さを示す値です。一方、アルカリ度は、酸が加わったときにpHの変化をどれだけ和らげられるかの大きさを示します。「今の状態」を見るのがpH、「変化への強さ」を見るのがアルカリ度です。 ■酸に備えた「貯金」と考えると? アルカリ度は、酸を受け止めるための貯金のようなものです。酸が入るたびに貯金が使われ、pHは大きく動かずに済みます。ところが貯金を使い切ると、受け止めきれなくなった酸でpHが下がりやすくなります。pHが落ち着いて見えても、貯金の残りまでは分かりません。 ■だから両方を見る pHとアルカリ度を合わせて記録すると、急なpH低下の前ぶれに気づきやすくなります。アルカリ度が少しずつ減っていれば、貯金が減っているサインです。まずはお気軽にご相談ください。
基本情報
■PアルカリとMアルカリ アルカリ度は、酸を少しずつ加えて、決まったpHになるまでに使った酸の量から求めます。終点のpHによって、次の2つに分けて扱います。 1.Pアルカリ度:pH8.3までに消費される酸の量 2.Mアルカリ度(総アルカリ度):pH4.8までに消費される酸の量 どちらも炭酸カルシウム換算(mg/L)で表します。Pアルカリ度が0なら、その水のpHはもともと8.3以下ということです。 ■JISでは何と呼ぶ? JISでは、アルカリ度を「酸消費量」と呼びます。水質基準の表などでは「酸消費量(pH8.3)」のように、終点のpHを添えて書かれることがあります。 ■海外の資料を読むときは注意! 海外の分析法には、Mアルカリ度の終点をpH4.5とするものもあります。日本のpH4.8とは基準が違うため、数値を比べるときは終点を確かめましょう。 ■自然の水ではどのくらい? 一例として、地下水は30〜80mg/L程度と高めで、川などの表流水は20〜40mg/L程度といわれます。川では、上流より下流のほうが少しずつ高くなる傾向があります。
価格帯
納期
用途/実績例
■硝化ではアルカリ度が減る! アンモニアを硝酸に変える硝化では、アルカリ度が消費されます。理論上、アンモニア性窒素1gあたり約7gのアルカリ度(炭酸カルシウム換算)が使われるとされます。 ■凝集処理でも減っていく? アルミニウム塩や鉄塩などの凝集剤を加えると、アルカリ度が消費されてpHが下がります。もともとアルカリ度が低い水では、pHが下がりすぎて、凝集の具合に影響が出ることがあります。 ■ボイラー水では上限を決めて管理 ボイラー水のJIS水質基準には、酸消費量(pH8.3)が管理項目として入っています。多管式特殊循環ボイラーの例では、使用圧力1MPa以下で80〜600mg/Lとされ、圧力が高い区分ほど上限が低くなります。 ■足りないのが問題?多すぎるのが問題? 現場によって、気をつける向きは違います。生物処理(硝化)では減っていくアルカリ度が、凝集処理では下がりすぎるpHが心配です。ボイラー水では、基準の範囲(特に上限)に収まるように見ていきます。目的に合った管理の幅を決めておくことが大切です。まずはお気軽にご相談ください。







































