TOCとは?CODとの違いとTC-IC法・NPOC法【基礎知識】
水道水の有機物は、いまは過マンガン酸カリウム消費量に代えてTOCで管理されています。基準値の経緯、測定方式、採水の注意点を解説。
TOCはTotal Organic Carbonの略で、日本語では全有機炭素といいます。水中にある有機物の全量を、その有機物に含まれる炭素量で示した指標です。CODが酸化剤の消費量を酸素の量に置き換えて表すのに対し、TOCは有機物を分解して出る二酸化炭素から炭素量を求めます。 ■水道水の有機物はTOCで見る? 平成15年の水質基準の見直しで、水中の有機物量の指標は過マンガン酸カリウム消費量からTOCに替わりました。検査体制を整える期間を考え、TOCの基準は平成17年4月から適用されています。 ■基準値はなぜ3mg/L? 当初の基準は5mg/Lでした。その後の研究で、過マンガン酸カリウム消費量10mg/Lに当たるTOCは3〜4mg/L程度で、トリハロメタン対策の観点から少なくとも3mg/L程度以下にする必要があることから、平成21年の改正で3mg/L以下に強化されました。強化を検討した当時、3mg/Lを超えていたのは、平成17年度の水道統計で5,809地点中20地点でした。まずはお気軽にご相談ください。
基本情報
■有機物をどうやって分解する? TOC計の方式には、燃焼酸化と赤外線吸収を組み合わせたもの、湿式酸化と赤外線吸収を組み合わせたもの、紫外線で酸化して導電率で測るものなどがあります。 ■装置は精度で選ぶ 一般的な方法は燃焼酸化方式ですが、ほかの方式を使えないわけではありません。分析精度を考えて装置を選べば問題ありません。 ■無機の炭素はどう除く? 試料に含まれる炭酸イオンなどの無機炭素を除くため、次の2つの方法があります。 1.TC-IC法:全炭素(TC)と無機炭素(IC)を別々に測り、その差をTOCとする 2.NPOC法:試料に酸を加えて通気し、無機炭素を飛ばしてから測る ■どちらの方法にも弱点がある?! TC-IC法はTCとICの両方の測定誤差を含むため、無機炭素の割合が高い試料では誤差が大きくなることがあります。NPOC法は通気の際に揮発しやすい有機物が失われる可能性があります。 ■試料量の差 TC-IC法は2回測る分、1回で済むNPOC法より多くの試料量が必要です。
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■採水と保存で気をつけることは? 水質基準の検査方法を定めた告示では、試料は精製水で洗ったガラス瓶に採り、すぐに試験すると定められています。すぐに試験できない場合は冷暗所に保存し、72時間以内に試験します。懸濁物質を含む場合は、ホモジナイザーや超音波などで砕いて均一にしてから測ります。 ■低い濃度を測るときの注意は? TOCの定量下限は0.05mg/L前後で、主要な水道事業者の浄水のTOCの中央値は0.5〜0.6mg/L程度です。原水のTOC濃度とトリハロメタンのできやすさ(生成能)には、高い相関が認められています。 ■ブランク水の管理 ブランク水は、超純水製造装置の保守状態や容器の汚れの影響を大きく受けます。 ■連続で監視する方法も! 令和7年4月から、連続自動測定機器による全有機炭素計測定法が検査方法に加わりました。当社では、全窒素・全りんやCODの計測装置の定額レンタルや、自動測定装置のメンテナンスのご相談をお受けしています。まずはお気軽にご相談ください。






























